お役立ちコラム
2023/02/08
生命保険に加入しているか一括で照会できる制度があります
■こんにちは、司法書士の山下隆之です。
今日は親や親族が亡くなったり認知症になったりして、「生命保険」に加入していたかどうかが分からない場合、生命保険各社に契約の有無を一括して検索できる制度があるのでご紹介します。
■照会制度の概要
これまで生命保険に加入しているか、どの保険会社に加入していたかなどの情報はまとめて管理する機関がなく、手元にある資料から手探りで探すしかありませんでした。
しかし2021年7月より生命保険協会が一括して各社に確認する照会制度が始まりました。
利用料は3,000円です。請求権者は亡くなった人の相続人や法定代理人、認知症の場合は後見人や任意後見人が該当します。戸籍や協会所定の診断書を添えてインターネットや郵送で申し込むことが出来ます。
照会して分かるのは「生命保険契約の有無」のみになります。契約があった場合は個別に該当の保険会社に対して別途請求手続きを行う必要があります。
下記に該当ページをリンクしておきますのでご確認下さい。
一般社団法人生命保険協会 生命保険照会制度
https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/
■(余談)銀行の預貯金の照会制度はあるの?
残念ながら2023年2月現在、一度の照会で故人の口座を一括して把握できる照会制度はありません。
したがって預貯金口座の有無や残高は、各金融機関に問い合わせて確認する必要があります。
利用していた可能性のある金融機関に目星をつけて問合せをしていくことになります。
具体的には通帳やはがき、タオルやティッシュなどの粗品など地道にヒントになるものを見つけて、関連がありそうな金融機関に問合せすることになります。
当該金融機関に問合せをすると全支店での取引を確認してくれるので、支店単位での問い合わせは不要です。